FLIE UNDER; CELTIC 3 - Dervish命
アイルランド伝統音楽のバンドの中で最も熱いグループ。 Bothy Bandの流れをひきながら、より若いノリにしたという感じ。 (Bothy Bandも今やウィンダム・ヒルでNight Noiseというグループになってしまいすっかりニューエイジ入ってしまった)
全てアコースティック楽器による演奏だが、De Dannanのような年輪が刻まれた踊りではなく、圧倒的なドライブ感、推進力を感じる。ファースト・アルバムはまだ習作という感じだったが、2枚目の Harmony Hillから参加したCathy Jordon嬢のちょっとはすっぱでいかにも民謡歌いという感じのヴォーカルが聴けるようになり全体の演奏の方も一気にヴァージョン・アップ。私が初めて Dervishを知ったのは、4年前に訪れた夏のダブリンでCD漁りをしていて民謡専門のクラダー・レコードの人に強く薦められた時だった。何トラックか店頭でかけてくれて、すぐに好きになった。「今夜、彼らのライブがあるんだよ。ダブリンに泊まるんなら見に行くといい。」と教えてもらい、その夜、ライブ・ハウス「ウィーランズ」に出かけていった。ギネスを飲みながら前座のアイリッシュ・ハープのソロなどを聴いていたが、彼らのライブが始まると、あっと言う間の2時間をぐいぐい引っ張って聴かせてくれた。実に元気が出るバンド。
メンバー全員、アイルランド北西部のスライゴー出身。CD番号から分かるように、自分たちのインディ・レーベルを持っている。既に全欧的な成功を収め、"at the end of the day"は日本盤まで発売された。これからも、我が道を行きつつメジャーになって欲しいバンドだ。Clannad、Altan、Capercaillie と、メジャー化の過程でより音楽の幅を広げポピュラリティを獲得する為にPlugをつなぎ、一般的なポップ路線を取り入れてきた。それもひとつの発展の形態としてあり得るし、成功もしていると思うが(実際、彼らの新しいアルバムも心待ちにさせられる)、一つくらいはDervishのようなグループがこんな調子で頑張り続けているのもいいのではないか。