島唄と言ってもブリテン諸島
20年前、「バロック音楽の楽しみ」でアルフレッド・デラーの歌うイギリス民謡(というより古謡と言った方がふさわしい)に心奪われ、石丸電気まで出かけていってカタログで探して発注すると、2週間ほどしてレコード会社の倉庫に少しだけ残っていたという在庫が届いた。 全部聴いても40分位だが、選曲、曲順がトータル・アルバムとして考えられたような内容でカセットにダビングして何度も聴いた。 伴奏のリュートが鳴っている背後に耳を澄ますと、時折小鳥のさえずりが聞こえる。 これはもちろん故意にミキシングしたものではなく、録音の時に入ってしまった「雑音」だと思うが、そんなこともかえってこのレコードに愛着を持つ要因になっていた。